普段仕事をしている中での出来事や感じたことを日誌で更新していきたいと思っています。
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〜目次〜
◆第13話 2004.4.14  〜色紙が教えてくれるもの〜
 先日、剣道の指導者 石井 毅先生から先生自作の色紙を頂きました。先生は毎週水曜日常陸太田市立西小沢小学校で行われる剣道の稽古会『水曜会』の指導者です。ある時、ちょっとした仕事を依頼され、そんなやりとりの中、とてもすばらしい2枚の色紙を頂けることになったのです。
 この色紙を事務所に飾って置いたところ、所用で来た人も欲しいという話になり、大至急もう1セット描いていただきました。そのすばらしい色紙とはどんなものかといいますと、1枚の色紙には、富士山の絵と『晴れて良し曇りても良し富士の山 もとの姿はかわはざりけり』と剣道を修行するときの教えの歌が書かれています。富士山は、他の山々をしたがえて、山頂に雪をいただき、そしてなだらかなすそ野がひらけた日本一美しい山であり、晴れている時はもちろんのこと曇っていても雨が降っていても富士山はすばらしい山です。
 人は、子供のままの心では富士山のような大人に慣れないことはもちろんなことで、雨や風、そして台風のごとく立ち直れないと思うような試練も幾度か乗り越えてこそ、富士山のように清らかでたくましい心を持って人に成長できるものと思います。
 人は、清らかな美しい心でこの世に生まれてきても、成長するにつれて、その心も何時しか濁ってしまっています。人は物欲にとらわれるあまり、生まれた時の心にいろいろな『灰汁』がついて毎日思い悩んでいるのが現実だと思います。
 もう一枚はだるま(達磨)さんの色紙で『七転八起』と墨書されています。だるまさんは色紙を普通の方向で眺めるとだるまさんが歯をくいしばって頑張っています。その色紙を上下逆さにすると、だるまさんが笑っているのです。転んだ時に笑っているというのは、実にいろんな意味があると想います。

@ 何かにつまづいた時でも笑っていられる根性がないとだめ
A 失敗したり嫌なことがあって落ち込んだ時でも肩肘張らずに笑ってなよ
B 調子がいいときは『頭にのらず、上には上があることを意識し、また、反対にだめな時は、あいつでも頑張っ
  て生きていられるのだからまだ俺は大丈夫だなとあざ笑っていればいいんじゃない(言い方は悪いがこの方
  がニュアンスとして伝わりやすい。)と言っているように思えます。

やはり、人間は九回転んでも十回起き上がることに意味があり、そんなことを繰り返しながら人は成長していくものと思います。転んだ時の状態が最悪の場合には自殺にまで追い込まれてしまうケースも少なくありませんが、どんな時でも、冷静に物事を見つめて方策を立て、とにかく起き上がれなければならないのです。それには周囲の人の支えが不可欠なことは勿論です。
 似たようなことで、私の友人が以前メールしてくれた文中にとても印象的な一行があります。
その一行とは、
「挫折を味わった人しか人にやさしくなれない」
幸か不幸か私の人生は失敗や挫折の連続です。(単に実力がないからとのうわさもありますが)それでも、立派な人になろうと毎日笑顔をたやさず頑張っています。
 濁った心を洗い清め、また、毎日の仕事を一生懸命にし続けて心についた『灰汁』と言う雲をはらい落とすことに努めていきたいものです。そのことによって、私たちは富士山のようにたくましく美しい心をもって本来の自分の姿を見いだすことがもって本来の自分の姿を見いだすことができるものと思います。
 この絵は、そんなことを教えてくれているものと思います。

 く幸せ>
    人生の、幸せの時は今ここに
    この瞬間のこの時にある
    この時を頑張らずして人生の
    苦労もなければ喜びもなし

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