普段仕事をしている中での出来事や感じたことを日誌で更新していきたいと思っています。
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◆第8話 2003.8.8  〜しょうゆかけご飯〜
 子供って食卓におかずがならんでいるのにもかかわらず「しょうゆかけご飯が食べたい」と言い出すことがたまにあります。
私の息子といとこ達4人が集まると、連鎖反応を起こし皆でしょうゆかけご飯になってしまう場合もでてきます。
 「おかずがあるんだから、おかずでご飯を食べなさい」と言いながらも、おいしそうに食べる姿を見ていると自分でも食べたくなり、しまいにはつられて食べた時がありました。炊きたての温かいご飯にただしょうゆだけ。
 それがとてもおいしいのって皆さんご存じですか?
おいしく食べられる理由は単純においしいご飯とおいしいしょうゆがあるからで、それらが一般家庭の食卓に並ぶまでには、農家の人がおいしい米や大豆を作ってくれることはもちろんのこと、それだけでなく数多くの人々の恩恵を受けているのです。
 数多くの人々がどう関係しているか、物の流れを考えてみましょう。
農家で生産された原料は工場で製品になり、それらが使いやすいようにパッケージされ、内容が一目でわかるようにラベル等の表示が施され、運搬しやすいようにダンボールに詰められ、運送屋さんによって各お店に運ばれます。そこで消費者が判りやすいように種類毎に棚に並ばれたものをおかあさん達がどの商品がいいか吟味し、選ばれるわけです。
 ご飯としょうゆだけでも最低これだけの過程を費やすのですから、他の食材全てとなるともっと大勢の人々の助けを受けているわけです。さらに、食べ物だけでなくスイッチ1つで電気が流れ、電灯や動力を得ることができることしかり、蛇口をひねるだけで水を豊富に使えることしかり、車で道路を走り自由自在に行き来できることもその一つでしょう。
 要するに、世の中は自分が頑張って成果を得ることはもちろんですが、それにもまして周囲の人々の恩恵を携わっているわけで、誰も一人で生きていくことはとうてい無理なわけです。私の仕事で言えば、工事が少し複雑になると、電気屋さん、水道屋さん、鉄骨屋さん、レッカー屋さん、生コン屋さん、資材屋さん等さまざまな業種の人々の助けがないと進めることができません。当然その皆さんにも何かしらメリットがないと共に歩んで行けないでしょう。だから、自分がよくなるには、周囲が潤わないと絶対にありえないはずです。
 そんなことに関する実例をある特許事務所の先生が、とても印象深く話されていました。
「何かを発明し、特許をとることができて、それを製造して順調に販売していた2社がいたんだ。でもその企画が、だめになってしまった。なぜかというと製造(A社)と販売(B社)を2社が分担して行っていて、その2社にねたみを持っている第3者が入れ知恵をした。
 A社には
 『1個いくらの契約なの?B社はほとんどコストがかかってないらしいよ。もっともらった方がいいんじゃない?』
 B社にも同様の話をし、A社・B社はそのことを真に受け、ついにはけんか別れをしてしまった。」
さらに話は続き
「仮に儲けの比率が7:3であって、相手が7でもあまり気にすることはない。
けんか別れして3儲けてたものが0になっては何にもならないよ。
ぼろ儲けしなくても食っていければいいんだから。いよいよ困ったら7もうけてる会社に泣きつけば、7儲けさせてもらってるのだから、何かしら手助けしてやろうという気にもなるはず。それくらいの大きな気持ちで両者がやっていれば、今も続いていたはずだよね。」
そんな話をしていました。
 私も含めて感謝する気持ちをもっと持つべきで、そのことが家庭・職場・集団等に明るさ、楽しさ、魅力、やる気を生むことになるのでしょう。
ですから私自身、人に言うだけでなく私も今の生活ができることを感謝し、さらに頑張らなければと思っています。

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